汽水域のひろば

公益社団法人 日本水環境学会 汽水域研究委員会

写真

組織概要

本委員会の目的と活動内容

本研究委員会は汽水で満たされている水域における水環境に関するあらゆる課題について研究交流を深めるとともに、汽水域を有する地域社会に最新の科学情報を提供することを目的とする。

汽水とは淡水と海水が混合した水を指し、日本における汽水域は主に河川感潮域と汽水湖沼ある。海外、特に大陸においては河川の勾配が緩やかであるため汽水域が100km以上に及ぶのが普通であり、汽水環境に関する研究者も多い。しかし勾配が急な日本の河川では汽水域が狭く、また汽水湖が存在する地域も限られていることから汽水環境の研究者は少なく、交流の機会が限られてきた。

汽水域はサロマ湖のホタテ養殖や宍道湖のシジミ漁など水産業が盛んな生産性の高い貴重な水域であるとともに、塩分成層により貧酸素化しやすい脆弱な水域でもある。さらには浸透圧調節能力を有する限定された生物群で構成される独特な生態系を有するとともに、貧酸素状態が安定した汽水域では独自のバクテリア相が発達し、淡水域や海域では稀なアナモックス型脱窒が常に起こっている水域も存在する。

このような状況から、汽水域に関する科学的な知見の集積とその社会への発信は、産業保全、生態系保全、学術研究など様々な観点から極めて重要と言える。実際、環境省は、汽水湖においては水質形成過程に未解明の部分が多く、有効な保全対策・技術が十分に構築されていないとして、平成26年に「日本の汽水湖~汽水湖の水環境の現状と保全~」を公表した上で、知見の蓄積、対策実施時・事後のモニタリング調査と効果等の定量的なデータの蓄積や、それらの知見が全国的に共有されることが重要であるとしている。

本研究委員会はこのような背景を受けて、冒頭に記した目的を達成するために設立するものである。



委員長
清家 泰 : 島根大学
〒690-8504 島根県松江市西川津町1060
Tel: 0852-32-6425 Fax: 0852-32-6429
E-mail: yseikeあっとriko.shimane-u.ac.jp
(メール送付の際には「あっと」を「@」としてください)
幹事(事務局)
山室真澄(幹事長) : 東京大学
〒277-8563 柏市柏の葉 5-1-5 環境棟562
Tel: 04-7136-4770 Fax: 04-7136-4756
E-mail: yamamuroあっとedu.k.u-tokyo.ac.jp
(メール送付の際には「あっと」を「@」としてください)

管原庄吾(庶務幹事) : 島根大学
〒690-8504 島根県松江市西川津町1060
Tel: 0852-32-6411 Fax: 0852-32-6411
E-mail: sugaあっとriko.shimane-u.ac.jp
(メール送付の際には「あっと」を「@」としてください)


inserted by FC2 system